個人事業主の住民税と個人事業税|確定申告のあとにかかる2つの税金の計算と納める時期
調査日 2026-10-13・公開日 2026-10-13
結論迷っているあなたへ、先に答えを書きます
所得税の確定申告をした人は、住民税の申告と個人事業税の申告は、原則として別に要らない(横浜市・東京都の案内)
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読む前に押さえる点
- 住民税と個人事業税の違い(納め先・対象・計算)
- 住民税の税率と均等割、納める月
- 個人事業税の事業主控除290万円と税率
- 確定申告をすれば、別の申告が要らない場合
対象となる人開業して初めて住民税・個人事業税の通知を受け取る個人事業主
見落とすと困る点個人事業税の計算では、青色申告特別控除を差し引きません。所得税の計算と同じ所得にはならない点に注意してください。
あなたの場合はどれ?(条件別の選び方)
総務省の個人住民税のページ、東京都主税局と横浜市の公式ページ(2026年10月13日確認)をもとにまとめた場合
- 所得税の確定申告をした人
- 住民税の申告と個人事業税の申告は、原則として別に要らない(横浜市・東京都の案内)
- 事業の所得が290万円以下の人
- 個人事業税は、事業主控除290万円を引くと課税される所得が残らない(ほかの調整がない場合)
- 住民税の納め方を知りたい人
- 会社員でなければ、6月・8月・10月・翌年1月の年4回の普通徴収(横浜市の例)
所得税の確定申告をすると、その内容をもとに、ほかの税金も計算されます。個人事業主に関係が深いのは、住民税と個人事業税です。
この記事では、2つの税金のしくみを、総務省と自治体の公式ページで整理します。確認日は2026年10月13日です。自治体ごとに違う部分は、東京都と横浜市を例にしています。
2つの税金の違い
| 項目 | 住民税 | 個人事業税 |
|---|---|---|
| 納め先 | 市区町村(都道府県の分もあわせて) | 都道府県 |
| 対象 | 1月1日に住所がある人 | 法定業種の事業を行う個人 |
| もとになる所得 | 前年1月〜12月の所得 | 前年の事業所得・不動産所得 |
| 税率 | 所得割10%(標準)+均等割 | 業種により5%・4%・3%(東京都の例) |
| 納める時期 | 年4回(横浜市の例:6・8・10・翌1月) | 年2回(東京都の例:8月・11月) |
住民税のしくみ
総務省のページによると、住民税はその年の1月1日に住所がある市町村(都道府県)で課税されます。所得割は、前年1月から12月の所得で計算されます。
税率と均等割
| 区分 | 額・税率 |
|---|---|
| 所得割 | 10%(道府県民税4%、市町村民税6%)。政令指定都市は道府県民税2%、市民税8% |
| 均等割 | 4,000円(道府県民税1,000円、市町村民税3,000円) |
| 森林環境税 | 1,000円(2024年度から、均等割とあわせて徴収) |
確定申告をした人は、住民税の申告が要らない 横浜市のページには、次のように書かれています。
所得税の確定申告書を税務署へ提出された人は、同時に市民税・県民税の申告をしたものとみなされますので、改めて市民税・県民税の申告をする必要はありません。
納める時期(横浜市の例) 会社員の給与から差し引かれる人以外は、普通徴収です。横浜市では、6月初旬に税額決定・納税通知書が届きます。6月・8月・10月・翌年1月の4回に分けて納めます。
会社員の副業分の住民税を自分で納める選び方と、20万円以下でも要る住民税の申告は、副業の確定申告にまとめています。
個人事業税のしくみ
個人事業税は、都道府県の税金です。東京都主税局のページをもとに整理します。
対象になる人 都内に事務所や事業所を設けて、法定業種の事業を行っている個人です。法定業種は、次の3つの区分に分かれています。
| 区分 | 業種の数 | 税率 |
|---|---|---|
| 第1種事業 | 37業種 | 5% |
| 第2種事業(畜産業・水産業・薪炭製造業) | 3業種 | 4% |
| 第3種事業 | 30業種 | 5%(あんま・マッサージなど医業に類する事業は3%) |
東京都のページに挙がっている法定業種の例は、次のとおりです。
- 物品販売業、飲食店業、不動産貸付業、駐車場業
- 製造業、印刷業、運送業、旅館業
- 医業、歯科医業、薬剤師業、弁護士業、税理士業
- 理容業、美容業、クリーニング業
自分の業種が法定業種にあたるかは、都道府県のページで確かめてください。
事業主控除は年290万円 計算では、事業主控除として年290万円を差し引きます。営業した期間が1年未満なら、月割の額です。東京都のページでは、1か月なら242,000円です。
計算式(東京都のページより) (事業所得・不動産所得 + 所得税の事業専従者給与(控除)額 − 個人事業税の事業専従者給与(控除)額 + 青色申告特別控除額 − 各種控除額)× 税率
青色申告特別控除は、個人事業税では差し引かないため、足し戻します。
計算の例 第1種事業(5%)で、青色申告特別控除の前の事業所得が500万円の場合です。専従者給与やほかの控除はないものとします。
(500万円 − 290万円)× 5% = 10万5,000円
確定申告をした人は、事業税の申告が要らない 東京都のページの記載は、次のとおりです。
所得税の確定申告や住民税の申告をした方は個人の事業税の申告をする必要はありません
そのかわり、確定申告書の「事業税に関する事項」の欄に記入します。年の途中で事業をやめた場合は、別に申告が要ります。
納める時期(東京都の例) 原則として8月と11月の年2回です。第1期の納期限は8月31日、第2期は11月30日です。休日の場合は翌日になります。
経費になるもの・ならないもの
国税庁のNo.2210には、事業税は全額が必要経費になると書かれています。払った年の経費として帳簿につけます。
住民税は、No.2210の必要経費の例には挙がっていません。経費の範囲は個人事業主の経費と家事按分にまとめています。
1年の流れ
| 時期 | 届くもの・すること |
|---|---|
| 〜3月15日 | 所得税の確定申告(令和8年分は2027年3月15日まで) |
| 6月 | 住民税の通知書(横浜市は6月初旬) |
| 6月〜翌年1月 | 住民税を4回に分けて納める(横浜市の例) |
| 7月・11月 | 所得税の予定納税(対象の人のみ) |
| 8月・11月 | 個人事業税を納める(東京都の例) |
所得税の予定納税は、予定納税とはで整理しています。確定申告までの手続きは、開業から最初の確定申告までの流れにまとめています。申告を税理士に頼む場合は、税理士の探し方と費用を参考にしてください。
所得税の確定申告が必要になる目安は、個人事業主は確定申告がいくらから必要かで整理しています。
よくある質問
確定申告をしたら、住民税の申告書も出しますか
上の横浜市のページのとおり、確定申告をした人は、改めて住民税の申告をする必要はありません。申告の前にそろえる書類は、確定申告に必要なものにまとめています。
住民税と個人事業税は、いつの所得にかかりますか
どちらも前年の所得をもとに計算します。開業した年の分は、翌年に納めます。
事業所得が290万円以下なら、個人事業税はかかりませんか
事業主控除の290万円を差し引くと、課税される所得が残りません。専従者給与などの調整がある場合は、計算式どおりに確かめてください。
バーチャルオフィスの住所でも個人事業税はかかりますか
東京都のページでは、対象は都内に事務所や事業所を設けて法定業種の事業を行う個人です。どこを事務所とみなすかは、所管の都税事務所に確かめてください。開業届の住所の扱いは、開業届の納税地とバーチャルオフィスにまとめています。
公式サイト・申込窓口
調べた資料(2026-10-13 時点)
- 総務省 個人住民税 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/150790_06.html
- 東京都主税局 個人事業税 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/work/kojin_ji
- 横浜市 市民税・県民税の申告について https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/koseki-zei-hoken/zeikin/y-shizei/kojin-shiminzei-kenminzei/kojin-shiminzei-shosai/shiminzei-shinkoku.html
- 横浜市 納税の方法 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/koseki-zei-hoken/zeikin/y-shizei/kojin-shiminzei-kenminzei/kojin-shiminzei-shosai/shinkokunouzei.html
- 国税庁 No.2210 必要経費の知識 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2210.htm



