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法人登記

バーチャルオフィスへの本店移転登記|2週間の期限と登録免許税、商号調査

調査日 2026-10-26・公開日 2026-09-22

結論迷っているあなたへ、先に答えを書きます

自宅からバーチャルオフィスへ本店を移す会社は、移転日から2週間以内に登記する。移転日より前の先回りの申請はできない

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2週間変更登記の期限
3万円本店移転の登録免許税(1箇所)
2件管轄が変わるときの手続き
  1. 1期限は2週間
  2. 2管轄が変わると手続きが2件になる
  3. 3登録免許税は本店1箇所につき3万円
  4. 4定款を変えるかどうかは、定款の書き方で決まる
  5. 5バーチャルオフィスならではの注意点
  6. 6登記のあとに必要な届出

読む前に押さえる点

  • 本店移転登記の期限(2週間)
  • 管轄が変わる場合の手続きと、登録免許税(本店1箇所につき3万円)
  • 定款変更の要否と、登記のあとに必要な届出
  • バーチャルオフィスならではの注意点(同じ住所・同じ商号の会社があると登記できない)

対象となる人自宅などで登記している会社の本店を、バーチャルオフィスの住所に移したい人

見落とすと困る点期限は2週間です。管轄が変わると、旧所在地と新所在地の両方で登記が必要になります(会社法第916条)。運営者は司法書士ではないため、個別の手続きは法務局または司法書士に確認してください。

あなたの場合はどれ?(条件別の選び方)

会社法・商業登記法と、法務局・法務省・国税庁の公式ページの記載で、本店移転の手続きを整理した場合

自宅からバーチャルオフィスへ本店を移す会社
移転日から2週間以内に登記する。移転日より前の先回りの申請はできない
移転先が今と別の登記所の管轄になる会社
旧所在地と新所在地の両方で登記が必要。合計の登録免許税を申請前に法務局で確かめる
ありふれた商号の会社
登記・供託オンライン申請システムで、同じ住所に同じ商号の会社がないかを商号調査する
複数拠点の社で、あとから店舗を変えたい会社
店舗を変えると住所も変わり、本店移転登記がもう一度必要。Karigoは入会金も再度かかる
この記事の内容
  1. 期限は2週間
  2. 管轄が変わると手続きが2件になる
  3. 登録免許税は本店1箇所につき3万円
  4. 定款を変えるかどうかは、定款の書き方で決まる
  5. バーチャルオフィスならではの注意点
  6. 登記のあとに必要な届出
  7. よくある質問
  8. 費用のまとめ
  9. 調べた資料

すでに自宅の住所で登記している会社を、バーチャルオフィスの住所に移す。このとき必要になるのが本店移転登記です。期限があり、費用がかかり、管轄が変わるかどうかで手続きの件数が変わります。さらにバーチャルオフィス特有の落とし穴として、同一住所に多数の法人が登記されていることによる商号の制限があります。

期限は2週間

会社法第915条第1項にこうあります。

会社において第九百十一条第三項各号又は前三条各号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その本店の所在地において、変更の登記をしなければならない。

本店の所在地は登記事項なので、移転したら2週間以内に登記が必要です。

もうひとつ、法務局が注意点として挙げているのが申請のタイミングです。

登記の事由が発生する前に、登記の申請をすることはできません。登記は、登記の事由が到来した後に、申請することになります。

つまり「来月からこの住所にします」という先回りの申請はできません。移転日が来てから2週間以内、という枠になります。

管轄が変わると手続きが2件になる

ここが費用にも手間にも効いてきます。会社法第916条です。

会社がその本店を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、二週間以内に、旧所在地においては移転の登記をし、新所在地においては次の各号に掲げる会社の区分に応じ当該各号に定める事項を登記しなければならない。

法務局も、オンライン申請の案内で同じことを書いています。

管轄登記所外への本店移転の場合、旧本店を管轄する登記所宛ての申請書情報と新本店を管轄する登記所宛ての申請書情報を作成する必要があります。

申請書の様式自体、法務局は管轄内と管轄外で分けて用意しています。

様式番号 内容
1-13 株式会社本店移転登記申請書(管轄登記所内移転)
1-14 株式会社本店移転登記申請書(管轄登記所外移転)

特例有限会社(2-5/2-6)、持分会社にも同じく管轄内・管轄外の2種類があります。記載例のPDFと申請書様式(Word/PDF)は法務局のサイトからダウンロードできます。

自宅から都心のバーチャルオフィスへ移すケースは、多くが管轄外移転になります。たとえば同じ東京都内でも、法務局の管轄は区や市の単位で分かれています。移転先の住所がどの登記所の管轄かは、申請前に法務局で確認してください。

登録免許税は本店1箇所につき3万円

国税庁の登録免許税の税額表(No.7191)に、会社の商業登記の税額が載っています。

項目 課税標準 税率
本店または支店の移転の登記 本店または支店の数 1箇所につき3万円
支店の設置の登記 支店の数 1箇所につき6万円
登記事項の変更、消滅または廃止の登記 申請件数 1件につき3万円
取締役または代表取締役もしくは監査役等に関する事項の変更の登記 申請件数 1件につき3万円(資本金の額が1億円以下の会社については1万円)

管轄内の移転なら申請は1件です。管轄外の移転は上記のとおり旧所在地・新所在地の両方で登記が必要になるため、合計額が変わります。実際にいくらになるかは、申請前に管轄の法務局にご確認ください。

登録免許税を収入印紙で納める場合は、収入印紙貼付台紙に貼ります。法務局は「印紙を汚したり、印紙に割印をした場合、その印紙は使用できなくなる」と注意しています。

定款を変えるかどうかは、定款の書き方で決まる

会社法第27条は、株式会社の定款に記載しなければならない事項として「三 本店の所在地」を挙げています。

定款に本店の所在地をどこまで書いているかによって、移転時にやることが変わります。定款に市区町村までしか書いていない場合と、番地まで書いている場合とでは、必要な手続きが違ってきます。まず自社の定款を確認してください。具体的にどの機関の決議が必要かは、定款の記載内容によります。法務局または司法書士にご確認ください。

バーチャルオフィスならではの注意点

同じ住所に同じ商号の会社があると登記できない

これが通常のオフィス移転との最大の違いです。法務省のページにこうあります。

会社の登記については、既に登記されている他の会社と同一の「商号」であり、かつ、本店所在場所も同一である場合には、登記することができないとされています(商業登記法第27条)。 そのため、会社の登記の申請をする前に、設立等をしようとする会社と同一商号で、本店の所在場所も同一の会社が既に登記されていないかどうかを調査する必要があります。このような調査を「商号調査」と呼んでいます。

自社ビルに移転するなら、そこに同じ商号の会社がいる可能性はまずありません。しかしバーチャルオフィスは、ひとつの住所に多数の法人が登記されている前提のサービスです。商号がありふれたものであるほど、先に同じ商号の会社が同じ住所で登記している可能性が出てきます。

調べる方法は法務省が案内しています。「登記・供託オンライン申請システム」で商号調査を行うもので、検索のみなら手数料は無料です。利用には申請者情報の登録(無料)が必要です。

契約する店舗を変えると、住所も変わる

バーチャルオフィス事業者の多くは複数の拠点を持っています。契約する店舗を変えると登記上の住所も変わるので、その都度あらためて本店移転登記が必要になります。

費用面でも影響があります。Karigoは店舗一覧のページに次のように明記しています。

全国にバーチャルオフィス店舗がございますが、利用契約後に契約店舗を変更する場合、入会金が再度かかりますのでご注意くださいませ。

Karigoの入会金は店舗によって違います。公式の店舗ページでは、WHITEプランが5,500円または7,300円の店舗が大半です(2026年10月26日確認)。店舗変更には、これに登録免許税と手間が上乗せされることになります(Karigoの契約条件はこちら)。最初に選ぶ拠点は、変える前提ではなく決めておいたほうが結果的に安く済みます。

事業者側の事情で移転が必要になることがある

拠点の閉鎖や移転は、利用者の都合とは関係なく起こりえます。その場合も登記上の住所を変えることになり、登録免許税と手続きが発生します。拠点数が多く、運営年数の長い社を選ぶことが、この意味ではリスクを下げます。各社の拠点数はバーチャルオフィス比較12社にまとめています。

登記のあとに必要な届出

登記が終われば完了ではありません。税務署への届出が必要です。国税庁の「異動事項に関する届出」(C1-8)は、納税地の異動を含む手続きです。

項目 内容
手続対象者 異動等を行った法人
提出時期 異動等後速やかに
添付書類 なし(異動事項の内容確認のため定款等の写しを確認する場合がある)
提出先 異動前の納税地の所轄税務署長
提出方法 e-Taxソフトで作成・提出。書面の場合は1部を持参または送付

このほか、住所変更の連絡が必要な先があります。都道府県・市町村の税務担当部署、年金事務所、労働基準監督署、ハローワーク、銀行、取引先などです。それぞれ期限が異なるため、機関ごとに確認してください。

よくある質問

自分で登記できますか

法務局は申請書の様式と記載例を公開しています。代表取締役本人がマイナンバーカードを使ってオンライン申請することもできます(ICカードリーダライタが必要)。ただし管轄外の移転では旧本店・新本店それぞれの登記所宛ての申請書情報を作成する必要があり、手順が増えます。

登記が終わるまでどれくらいかかりますか

法務局は「登記完了予定日」を目安として公開しています。申請した登記所を管轄する法務局のホームページから確認できるとしています。ただし同じページに 「補正がある場合や管轄の法務局を変更する本店移転の場合などは除く」 と書かれています。管轄外の移転は目安どおりにならないことがある、ということです。

登記が終わるまで登記事項証明書は取れますか

法務局は次のように案内しています。

会社・法人の登記申請を行って、登記所において登記手続が完了するまでの間、原則、当該会社・法人の登記事項証明書・印鑑証明書は発行されません。

銀行口座の手続きなどで登記事項証明書が必要な予定があるなら、移転登記のタイミングと重ならないように気をつけてください。

同じ住所に他社がたくさん登記されていると、何か不利になりますか

登記できなくなるのは商号と本店所在場所がどちらも同一の会社が既にある場合です(商業登記法第27条)。商号が違えば同じ住所に登記すること自体はできます。ただし、法人口座の開設審査で見られる可能性はあります。各社の対応や実績は法人口座が開設できるバーチャルオフィスにまとめています。

移転と同時に代表者の住所も変わる場合は

代表取締役の住所も登記事項です。国税庁の登録免許税の税額表では、取締役・代表取締役等に関する事項の変更の登記は1件につき3万円とされています。ただし、資本金の額が1億円以下の会社については1万円です。本店移転とあわせて申請できるかを含め、法務局にご確認ください。

司法書士に頼むといくらかかりますか

報酬額は事務所によって異なるため、この記事では金額を示しません。登録免許税(本店移転の登記 1箇所につき3万円)は、司法書士に依頼する場合も自分で申請する場合も同じです。

これから会社を作る場合も本店移転登記は必要ですか

不要です。設立の時点でバーチャルオフィスの住所を本店として登記できます。登記できるプランと料金は法人登記ができるバーチャルオフィスにまとめています。

費用のまとめ

自宅からバーチャルオフィスへ本店を移す場合、かかるのは次のものです。

  • 登録免許税:本店移転の登記 1箇所につき3万円(管轄外の場合は上記のとおり手続きが2件になります)
  • 司法書士に依頼する場合の報酬:事務所によって異なります
  • バーチャルオフィスの初期費用・月額:社によって幅があります。入会金0円のGMOバーチャルオフィス(旧GMOオフィスサポート)から、入会金16,500円+保証金30,000円のナレッジソサエティまでです。各社の額は比較記事で見られます

この記事は会社法(e-Gov法令検索)、法務局・法務省・国税庁の各ページの記載を整理したものです。運営者は司法書士ではありません。個別の登記手続きの可否は判断していません。実際の手続きについては法務局または司法書士にご確認ください。公的機関の記載は2026年9月22日、各社の料金は2026年9月21日に確認したものです。

バーチャルオフィスを解約する前に、本店を別の場所へ移す必要がある会社が多くあります。各社の解約条件はバーチャルオフィスの解約にまとめました。

公式サイト・申込窓口

調べた資料(2026-10-26 時点)

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